スナック開業までの流れ|相談開始からオープンまでに進めたこと

スナックを開業したいと思っても、何から始めればよいのか分からず、手が止まることがあります。

私たちは、仙台市国分町で18席の居抜き物件を使い、50歳の店主が運営するスナックを2025年2月にオープンしました。この記事では、開業支援を担当した立場から、相談開始から開店までに進めた流れを、実際の準備内容に沿って整理します。

地域や物件、営業形態によって必要な手続きは変わります。ここでは「どの順番で考えると進めやすいか」の参考としてお読みください。

開業までの全体像

最初に取り組んだのは、物件や内装よりも「開業後も資金が続く計画をつくること」でした。資金計画、売上の見込み、物件、必要な準備を並行して確認し、無理のない開業時期を決めていきました。

  1. 開業の条件を整理する
  2. 必要資金と運転資金を見積もる
  3. 売上と利益のシミュレーションをつくる
  4. 資金調達の相談・申込みを進める
  5. 物件と開業準備を具体化する
  6. オープン後に資金が残る形で営業を始める

1. まず「どんな店にするか」を数字にする

今回の前提は、仙台市国分町の18席、居抜き、個人事業での開業でした。居抜き物件は初期費用を抑えやすい反面、設備の状態や引き継ぐ範囲を確認する必要があります。

開業前には、席数、営業日数、想定する客単価、誰に来てもらうかを紙に出しました。スナックは「開ければ売上が立つ」事業ではないため、店主の経験や既存のお客様とのつながりも、集客見込みを考える材料になります。

2. 開業費用だけでなく、運転資金を分けて考える

私たちの創業計画では、必要予算を550万円としました。内訳は、開業費用がおよそ250万円、残り300万円が運転資金です。

この300万円は、売上が0円でも3か月間は営業を続けられるように置いたお金です。計画どおりに売上があれば、減らさずに残せる資金として考えました。

開業費用だけを用意してしまうと、オープン直後の売上が想定より少なかった時に、家賃や仕入れ、人件費の支払いが苦しくなります。資金計画では、開店までに必要なお金と、開店後に耐えるためのお金を分けておくことが大切です。

運転資金の考え方は、スナック開業の運転資金はいくら必要?で詳しくまとめています。

3. 売上予測は「希望」ではなく根拠を並べる

融資の相談で特に難しかったのは、開業前に集客人数と売上の見込みを説明することでした。実際にオープンするまで正確な売上は分かりません。それでも、根拠のない数字では事業計画になりません。

そこで、営業日数を月22日とし、平日の来客数を7〜12人と想定して、月203人の来店を見込むシミュレーション表を作成しました。飲み放題とボトルキープの利用割合も分け、売上・原価・経費を一つずつ置いて計算しています。

この数字は実績ではなく、開業前の計画です。重要なのは、大きく見せることではなく、「なぜその人数が見込めるのか」「少なかった場合に資金は持つのか」を説明できるようにすることでした。

4. 資金調達の相談を早めに始める

最初の相談は、2024年8月20日に商工会を通じて日本政策金融公庫へ始めました。自己資金100万円、融資申込額450万円で、計画上の必要予算550万円を組み立てました。

入金は2024年11月13日でした。相談開始から入金まで85日かかっています。物件やオープン日を急いで決める前に、資金調達の相談を始めておくと、準備の選択肢を残しやすくなります。

日本政策金融公庫から450万円の融資を受けた経緯は、スナック開業で日本政策金融公庫から450万円の融資を受けた私の体験にまとめています。

5. 融資の面談で説明できる状態にする

事業計画書や申込みは、自分で進めました。作成時にはChatGPTも補助として使いましたが、最終的に必要なのは、自分の言葉で内容を説明できることです。

面談では、来客数や売上、利益の見込みが現実的かを説明する必要がありました。店主の経験、営業する地域、席数、営業日数、料金設定、既存のお客様とのつながりなど、数字の背景を整理しておくと説明しやすくなります。

6. 開業準備は「営業を始められる状態」まで具体化する

資金の見通しが立った後は、居抜き物件で使える設備を確認し、開店に必要な備品や仕入れ、支払い方法を準備しました。

現在は、会計にFreeWay会計、決済にSquareを使っています。専用レジを置かない運用も、席数や会計の流れに合わせて選びました。開業準備では、最初から設備を増やしすぎず、自分の店の運用に必要なものを見極めることが大切です。

オープン日よりも、その後を続けられる準備を

開業準備では、オープン日を決めること自体が目的になりがちです。しかし本当に重要なのは、開店後に売上が安定するまで営業を続けられる資金と計画を持つことでした。

今回の計画では、開業費用250万円と運転資金300万円を分け、売上シミュレーションをつくり、資金調達を先に進めました。これから開業する方も、まずは自分の店の条件を数字にして、資金・売上・準備の順に整理してみてください。

開業準備で確認したいこと

  • 席数、営業日数、料金設定を決めたか
  • 開業費用と運転資金を分けて計算したか
  • 来客数・売上・経費の根拠を説明できるか
  • 資金調達の相談を早めに始めたか
  • 開店後の会計・決済・仕入れの流れを決めたか

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