スナック開業の自己資金はいくら必要?自己資金100万円から考えた資金計画
スナックを開業したいと思っても、最初にぶつかりやすいのは資金の問題です。「自己資金はいくら必要なのか」「貯金を開業に使ってよいのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
私たちは、創業計画書では自己資金100万円・日本政策金融公庫からの融資450万円、必要資金合計550万円として計画しました。ただし、自己資金100万円は開業費用に使うつもりはありませんでした。私生活で急にお金が必要になったときに生活が回らなくなることを避けるため、手を付けずに残す方針でした。
そこで、開業準備にかかる約250万円とは別に、売上がなくても3か月間営業を続けられる運転資金として約300万円を計画しました。これは、仙台市国分町で18席の居抜きスナックを個人事業として開業した私たちの例です。必要な資金や融資の可否は、物件、事業内容、返済計画などで変わります。
自己資金100万円は、開業に使わず生活資金として残した
自己資金があるからといって、その全額を内装費や物件取得費に使う必要はありません。私たちの場合、自己資金100万円を使ってしまうと、私生活で予想外の出費が出たときに対応できなくなると考えました。
開業直後は、店の売上が毎月どの程度になるか確実には分かりません。事業の資金繰りだけでなく、生活を続けるための手元資金も必要です。そこで、自己資金は残し、融資を受ける資金計画を作りました。
計画書上は「自己資金100万円・融資450万円・合計550万円」
| 創業計画上の資金 | 金額 |
|---|---|
| 自己資金として記載した金額 | 100万円 |
| 日本政策金融公庫への融資申込額 | 450万円 |
| 必要資金の合計 | 550万円 |
この自己資金100万円は、手元にある資金として計画書に記載したものです。しかし、実際には開業資金の支払いに充てず、生活を守るために残しました。この記事で紹介するのは、自己資金をすべて使い切らないことを前提に資金計画を考えた実例です。
開業準備費と運転資金を分けて考えた
今回、物件を契約し、内装を整え、営業を始めるまでに見込んだ開業準備費は約250万円です。居抜き物件であっても、保証金、仲介手数料、前家賃、内装、初期在庫、送迎車などの費用が必要になります。
一方で、開業後の家賃、人件費、仕入れ、水道光熱費などは、売上の有無にかかわらず発生します。私たちは、売上が0円でも3か月間営業を続けられるよう、約300万円の運転資金を見込みました。
| 区分 | 計画額 | 考え方 |
|---|---|---|
| 開業準備費 | 約250万円 | 物件取得、内装、備品、初期在庫など |
| 運転資金 | 約300万円 | 売上がない時期も営業と生活を維持するための備え |
開業費用の内訳は、スナック開業費用はいくら?にまとめています。
運転資金を厚くして、自己資金に手を付けない方針にした
資金計画を作るとき、目の前の開業費用だけを見ていると、オープン後の資金繰りが苦しくなることがあります。私たちは、自己資金を生活のために残すことを先に決め、その分、運転資金を多めに見込む形で融資を考えました。
月間のランニングコストは約123万円を想定していました。家賃、人件費、水道光熱費、カラオケ賃貸料などを払う必要があるため、売上が計画どおりに出ない場合にもすぐに資金が尽きないようにする必要がありました。
運転資金の考え方は、スナック開業の運転資金はいくら必要?で紹介しています。
自己資金を考えるときに整理したい4つのこと
- 開業準備に必要な費用
物件の初期費用、内装、設備、備品、初期在庫を積み上げます。 - 毎月の固定費
家賃、人件費、水道光熱費、通信費などを月ごとに出します。 - 売上が少ない期間への備え
売上が計画どおりに出ない場合でも、何か月営業を続けられるかを確認します。 - 生活を守るための手元資金
事業資金と生活資金を分け、使い切らない資金を残せるかを考えます。
融資を前提にするなら、返済まで含めて考える
融資を受ける場合は、借りられる金額だけではなく、売上と経費から返済を続けられるかを確認する必要があります。私たちは、来客数、客単価、営業日数から売上を作り、原価、人件費、家賃などを差し引くシミュレーションを作成しました。
融資面談では、売上見込みがなぜその数字になるのかを説明できるように準備しています。面談で考えたことは、スナック開業の融資面談で聞かれたことで紹介しています。
自己資金があっても、すべてを開業に使う必要はない
私たちの場合、自己資金100万円は生活資金として残し、運転資金を厚く見込むことで開業後の不安を減らそうとしました。自己資金をいくら開業に使うかは、事業だけでなく私生活の資金繰りも含めて決める必要があります。
物件、開業費用、運転資金、売上見込み、返済、生活を守るための資金までを一つの計画として見て、自分の状況に合う資金計画を考えてみてください。

